🌱キャリアコンサルティングとは?(前編)
—前編:知っておきたい基本と活用の場—
「キャリアコンサルティング」という言葉を耳にする機会が、少しずつ増えてきました。
けれど、それが具体的にどんな内容なのか、どこで受けられるのか、どんなメリットがあるのかについては、まだ広く知られているとは言いがたいのが現状です。
今回のテーマでは、「キャリアコンサルティングとは何か?」という基本的なことから、実際にどこで受けられるのか、そして一つの体験談を通じて、その意義や可能性について考えてみたいと思います。
■ キャリアコンサルティングとは?
厚生労働省によれば、キャリアコンサルティングとは
「労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うこと」と定義されています。
難しい言葉が並びますが、要するに、相談者が自分のキャリアについて主体的に考え、選択し、行動していくためのサポートをする専門的な支援のことです。
国家資格である「キャリアコンサルタント」も2016年から制度化され、企業・学校・公的機関など、さまざまな現場でそのスキルが求められるようになっています。
■ キャリアコンサルティングを受けられる場所
実は、キャリアコンサルティングは私たちの身近なところでも提供されています。
- ハローワーク(公共職業安定所)
- 各都道府県の就業支援施設
- 職業訓練校(求職者支援訓練等)
- 大学・専門学校のキャリアセンター
- 派遣会社など民間の人材サービス
特に近年では、企業内でもキャリアコンサルティングを導入する動きが広がり、「セルフ・キャリアドック」という仕組みを通じて、社員のキャリア支援を行う例も増えてきました。
■ ある体験談から
数年前、私自身もキャリアコンサルティングを受けた経験があります。
当時は職業訓練に申し込むために必要という理由で相談を受けましたが、実際に行った内容は、受講したい訓練の志望動機、これまでの職務経歴の棚卸しや、ジョブ・カードの作成でした。
棚卸しによって、自分の経験やスキルを客観的に捉えることができ、ジョブ・カードの作成では、自分の強みやアピールポイントを言語化する良い機会にもなりました。
正直なところ、当時は「訓練を受けるための手続き」といった印象の方が強かったのですが、今になって振り返ると、もう少しキャリア全体について深く向き合う機会にできたのでは…という気づきもあります。
実際、その後Webデザインの訓練が始まる前に、別の仕事に就いて訓練自体を辞退。興味本位で選んだだけで、本気で取り組もうという姿勢はまだなかったのだと思います。
(皮肉にも、今は自身のサイト制作に取り組んでいますが、これは必要に迫られてのことでした。)
■ まとめ
キャリアコンサルティングは、「いま何をすべきか」だけでなく、「これからどう生きていくか」という人生の大きな流れにも関わるテーマです。
一回きりの相談で答えが出るとは限りませんが、節目節目でプロに話を聴いてもらうことは、思いがけない気づきや視点の広がりをもたらしてくれるはずです。
次回は、企業内でのキャリア支援や、民間のキャリア相談の活用についても紹介していきます。
キャリアの小径vol.2
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