🌱キャリアコンサルティングとは?(後編)

―企業・民間のキャリア支援のいま―

キャリアコンサルティングというと、公的機関やハローワークでの相談をイメージされる方が多いかもしれません。けれど実際には、企業の中や、民間サービスを通じて受けられるキャリア支援も、近年少しずつ広がってきています。

今回はそうした「企業内でのキャリア支援」や「民間サービスの活用」について、少しご紹介してみたいと思います。


社内でキャリアを考える ― セルフ・キャリアドックの導入

最近では「セルフ・キャリアドック」という制度を導入している企業も増えてきました。これは、企業が自社の社員に対して、定期的なキャリア面談やキャリア研修を提供する取り組みです。

厚生労働省もこの制度を後押ししており、職場内にキャリア形成の機会を設けることで、社員の定着やモチベーション向上にもつなげています。

また、キャリアコンサルティングを専門とする担当者を人事部内に配置している企業もあります。この場合、相談業務がメインというよりも、人材配置や研修設計など、人事戦略にキャリア支援の視点を取り入れているといったケースが多いようです。

職場の中に、キャリアについて相談できる環境があることは、社員にとっても「今後の働き方」を見つめ直す貴重な機会になります。


民間キャリア相談の選択肢

また、最近では民間のキャリアコンサルティングサービスも充実してきています。キャリアコンサルタント資格を持つ専門家による個人向け相談や、オンライン特化型のサービス自己理解ワークや適職診断といった支援をパッケージ化したものなど、選択肢は多様化しています。

料金は有料のものが中心ですが、「自分のキャリアに本気で向き合いたい」と考える人にとっては、より深い伴走支援が受けられる点が魅力です。中には、数回のセッションを通して職務経歴書やポートフォリオの見直しを支援してくれるようなサービスもあります。

公的機関の相談が「誰でもアクセスしやすい」入口だとしたら、民間サービスは「より自分らしさを深く掘り下げる」ための選択肢として位置づけられるのではないかと感じています。


選べる時代のキャリア支援

一昔前までは、「キャリアの相談をする」という文化そのものが、あまり一般的ではなかったように思います。けれど今は、公的・民間問わずさまざまな支援のかたちがあり、自分のライフステージや目的に応じて選べる時代です。

「誰かに話を聞いてもらうだけでも違った」「自分を見直すきっかけになった」という声もよく耳にします。

大きな転機のときだけでなく、「少し立ち止まって自分のことを考えたい」そんなときにも、キャリアコンサルティングはとても有効な時間になるかもしれません。


おわりに

自分の歩んできた道を見つめ、これからを考える――

その過程に、専門家の視点が加わることには、やはり大きな意味があります。では、実際にキャリア相談を受けるときには、「どこで」「誰に」「どんなふうに」相談すればよいのでしょうか?公的機関と民間サービス、それぞれにどんな違いがあって、自分にはどちらが合っているのでしょうか?

次回の「キャリアの小径」では、キャリア相談の選び方について詳しくお伝えしていきます。


キャリアの小径vol.3

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