🌱 「また同じ失敗をするかも」という不安の正体 ── 受け身の応募を「意志ある選択」に変える視点
「次の会社に入っても、またすぐ嫌になって辞めてしまうのではないか」
新しい求人を眺めながら、そんなデジャブのような不安に胸がざわつくことはありませんか。一度でも短期離職を経験すると、「また同じ失敗を繰り返すかもしれない」という恐怖が影のように付きまといます。
しかし、その不安の正体は、あなたの忍耐力不足でも能力の低さでもありません。多くの場合、それは過去の仕事選びにおける「受動的な動機(受け身の選択)」がもたらしたミスマッチの構造から生まれています。
「また失敗するかも」という漠然とした恐怖を和らげ、次の選択を後悔のないものに変えるための視点を、一緒に整理してみましょう。
「できそうだから」で選ぶと、壁にぶつかったときに踏ん張れない
前回のVol.82では、環境と自分を切り分ける大切さをお伝えしました。その上で「自分側の要因」を掘り下げたとき、多く人が陥っている共通のパターンがあります。
それは、「自分にもできそうだから」「誰にでもできる仕事だから」「受かりやすそうだから」という消極的な理由で応募先を選んでしまうことです。
焦りや自信のなさから「手近な選択」をしてしまうお気持ちは痛いほど分かります。ですが、目的意識のない「できそうだから」という動機で入社した仕事は、入社後に理不尽なことや人間関係の摩擦が起きた際、踏ん張るための土台が圧倒的に不足してしまいます。
「別にやりたくて入ったわけじゃないし」「できそうだと思っただけだし」という諦めが早期に芽生え、結果として「またすぐ辞めてしまう」という負のループを引き起こしてしまうのです。
「注力ポイント(仮説)」を持った応募動機に切り替える
では、最初から明確で立派なビジョンや「やりたいこと」がなければ応募してはいけないのでしょうか?
決してそんなことはありません。自分探しや試行錯誤の過程として、短期の仕事を通じて自分に合う働き方を探していくこと自体は、立派なキャリア探索です。
大切なのは、「受動的な選択」を「仮説を持った能動的な選択」へと切り替えることです。
- 受動的な動機: 「誰でもできそうだから、この仕事に応募した」
- 能動的な動機: 「自分の〇〇な適性を確かめるために、今回はこの作業に注力してみようと応募した」
「どこに注力して、何を確かめるためにこの仕事を選ぶのか」という主発的な動機(仮説)がひとつあるだけで、仕事に対する向き合い方は劇的に変わります。たとえその仕事が短期間で終わったとしても、それは「失敗」ではなく「自分の適性を確かめた貴重な検証データ」へと昇華されます。
あなたの心に投げかけたい「内省の問い」
「同じ失敗を繰り返さない」ための軸を見つけるために、次の問いに向き合ってみてください。
「これまでの仕事選びで、『消極的な理由(できそう・手近など)』だけで選んでしまった経験はありますか?」
「次に応募する仕事において、結果はどうあれ『自分がこれだけは検証・注力してみたいこと』は何でしょうか?」
選択の動機に小さな「自分の意志」を込めることが、キャリアの揺らぎを防ぐ何よりの防波堤になります。
これからの歩みを「言葉」にしていくために
自分にとっての「注力ポイント」や「確かめたい軸」は、一人で悩み続けていてもなかなか言葉にならないものです。
他者との対話を通じて、これまでの選択のパターンを紐解き、次に向けた主発的な意味づけを整理してみませんか。
「選ばれるための応募」から「意志を持った選択」へ。あなたの納得のいく歩みを、これからも応援しています。
キャリアの小径 Vol.83
【受け身の選択を手放し、自らの意志で歩む対話を,Happathと共に】

